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2015年3月13日号 vol.289
やまぐち幕末維新寄り道紀行

誕生地や旧宅地、寺社に石碑に記念館。山口県には、幕末の志士ゆかりの地がたくさん。
歴史好きのあなたに贈る、憧れの聖地から行く寄り道企画!
今回は、山口市の山口県庁エリアで寄り道の後編! 幕末、萩から藩庁が移された山口は、政事堂や藩の教育機関などが置かれ、各地から多くの志士たちが集まり、さまざまな密議も行われた明治維新の策源地。やまぐち萩往還(はぎおうかん) 語り部の会の山根憲司(やまね けんじ)さんのご案内で、さぁ! 行ってみましょう!

やまぐち萩往還 語部の会の山根憲司さん
十朋亭(じっぽうてい)は、この地で代々醤油(しょうゆ)製造を営んでいた萬代(ばんだい)家の離れで、高杉晋作(たかすぎ しんさく)や久坂玄瑞(くさか げんずい)など多くの志士たちがここを訪れました。留学先のイギリスから帰国した井上馨(いのうえ かおる)と伊藤博文(いとう ひろぶみ)もここに滞在したそうです。ちなみに、大河ドラマ『花燃ゆ』で主人公の文(ふみ)さんを演じる井上真央(いのうえ まお)さんと、笑福亭鶴瓶(しょうふくてい つるべ)さんも番組ロケで来られたんですよ。
十朋亭の隣には、今年から公開が始まった「杉私塾(すぎしじゅく)」と呼ばれる建物があります。ここで、吉田松陰(よしだ しょういん)の兄、杉民治(すぎ みんじ。梅太郎(うめたろう))が私塾を開いていたそうです。
十朋亭から少し歩くと、街道・萩往還(はぎおうかん)沿いに風格のある長屋門が出現! 毛利(もうり)の支藩の一つ、清末(きよすえ)藩の出屋敷の遺構で、当時を感じさせるスポットの一つです。
鳥羽伏見の戦いで薩長(さっちょう)軍の陣頭に立てられた錦の御旗(にしきのみはた)は、当時ここにあった養蚕所の一室で製作されたといわれています。品川弥二郎(しながわ やじろう)が京都西陣で材料を購入し、製作に当たったそうです。
- 県庁周辺エリアは、桜の名所もいっぱい! ぜひこのエリアに寄り道してみてくださいね!
- 【寄り道グルメ情報】:久坂玄瑞気分でティータイム!
- 久坂玄瑞が十朋亭滞在時に常用したという湯呑(ゆのみ)。十朋亭周辺の6店舗では、「久坂玄瑞常用の湯呑」のレプリカでお店のメニューが楽しめる「久坂deカフェ」を開催中です。
- 山口県庁エリア
- 所在地:
- 山口市下竪小路(しもたてこうじ)(十朋亭・杉私塾)
- 上竪小路(清末毛利出屋敷長屋門)
- 後河原(錦の御旗製作所跡)
- アクセス:
- 山口県庁より徒歩圏内
- 関連リンク:
- 維新策源地ウォーク((一財)山口観光コンベンション協会)
- やまぐち幕末ISHIN祭「おいでませパスポート」
- 幕末維新ゆかりの地「山口・防府」(やまぐち幕末ISHIN祭公式サイト))

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