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2015年3月13日号 vol.289
山口ふるさと大使からの便り

山口県では、県にゆかりのある著名な方に「山口ふるさと大使」を委嘱し、さまざまな機会を通じて、山口県の魅力発信にご協力いただいています。今回は、下関市出身の立田川 豊英(たつたがわ とよひで)さん(元豊真将(ほうましょう))にお話を聞きました。

大使プロフィール

立田川豊英さんの写真

立田川豊英さん(元豊真将)

下関市(旧豊浦町)出身。平成27(2015)年1月に引退し、年寄「立田川」を襲名。断髪式は、平成28(2016)年1月30日に東京の両国国技館で行われる予定

川棚温泉の写真

川棚温泉は、800年の歴史をもつ温泉。ご当地グルメ「瓦そば」も有名

立田川豊英さん(元豊真将)

相撲が盛んな下関市豊浦町のご出身ですね。相撲を始めたのはいつですか?

立田川さん小学校2年生のとき、ある人に「相撲をやってみないか?」って地元の相撲クラブに無理やり連れて行かれて(笑)。その人は今、自分の後援会を運営してくれています。稽古すると勝てたこともあり、始めたころは楽しかったのですが、中学生、高校生のころには稽古も厳しくなり、何回もやめようと思いました。大学生のときは実際にやめちゃいましたし…。

それでも相撲界に入ることになったのは?

立田川さん普通の青春を謳歌(おうか)したいと相撲をやめてみたものの、何か物足りない感じでした。大学時代は、アルバイトでいろんな仕事を経験し、その後、知人の会社でとび職もやり、お金を稼ぐ苦労も知りました。そのうちに、やはり自分は相撲で一番を目指す方がいいんじゃないかって気付いたんです。しかし、既に相撲を離れた身。しばらくはその気持ちを押し殺していたんですが、新弟子の年齢規定を過ぎればもう相撲界には入れない。本当にこのままでいいのか、と迷っていました。そのころ、錣山(しころやま)親方が部屋を構えることになり、土俵をつくる仕事を頼まれたのが、とび職として働いていたその会社だったんです。「あの錣山親方が部屋を興すんだから、おまえ、行けよ」。社長のその言葉に、「今しかない」、そう思ったんです。相撲を離れた自分に社長は、「おまえ、もったいないなあ。まだまだできるぞ。やってみろ」って、ずっと言い続けてくれていました。今は亡きその社長のおかげで今の自分があるんです。相撲をやめていた3年半。その時間があったから一段と相撲を続けて良かったなという実感があります。


力士として、山口県とのつながりを感じることはありましたか?

立田川さんはい。取組の前には「山口県出身」とアナウンスされるので、やっぱり地元っていうのを考えるんですね。地元の人とのつながり、地元愛は大きいですし、一番応援してくださったのは、地元の方だと思います。

それは嬉しいです! そして、とても応援していただけに1月の引退発表は本当に残念でした。

立田川さん今年の初場所での復帰を目指していました。しかし、足の状態は想像以上に悪く、手術もしましたが完治する保証はなく、復帰の見込みがたたない状況でした。「最後にもう一番、皆さんに土俵での姿を見せたい」。そういう思いもありましたし、妻からもそう言われましたが、相撲の世界は一番一番が真剣勝負。相手は全力をかけて一番に臨むんです。自分も勝つために土俵に上がるのでなければ失礼だと思いました。再出場がかなわないままの引退となりましたが、土俵に対して最後まで誠実でいたかったんです。

所作の美しさや、「礼に始まり、礼に終わる」という土俵態度も評判でしたね。

立田川さん所作は相撲界独特のもので、アマチュア相撲にはないんですね。入門のときに親方から「所作をきちんとしなさい。そうすると勝負する相手に、自分を大きく見せることができる」と教わり、大きく、美しく見せることを心掛けてきました。礼の大切さは、小学校・中学校・高校と、ずっと言われ続けて体にしみついたものなんです。

小・中・高と過ごされたふるさと山口県のことで今、注目していることは何でしょうか?

立田川さん大河ドラマ『花燃ゆ』です(笑)。吉田松陰(よしだ しょういん)や高杉晋作(たかすぎ しんさく)が好きなんです。応援してますよ!! 山口県はすごいんだぞってPRしたいです!

ありがとうございます!! 最後に山口ふるさと大使としてメッセージを。

立田川さん今まで豊真将を応援してくださってありがとうございました。これからは後進の指導、山口県出身の「第二の豊真将」を育てて、皆さんに愛されるよう、礼儀や相撲界で自分が教わったことを教えていきたいと思います。これからもどうぞよろしくお願いします!!


平成19(2007)年8月の県庁訪問時の写真

平成19(2007)年8月の県庁訪問時の一枚

あとがき
立田川親方の断髪式は、平成28(2016)年1月30日に東京の両国国技館で開かれる予定です。今後は、指導者として後進の育成にあたられる立田川親方。山口県出身の「第二の豊真将」の誕生が楽しみですね!

山口ふるさと大使

豊浦町観光協会

おもしろ山口学(2014年2月28日号)より
萩藩と相撲。落語にもなった横綱「阿武松」と謎の巨漢力士「龍門」

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