ここから本文

2014年10月24日号 vol.281
気になる山口 ここが知りたい!!

山口県の肉用牛(黒毛和種)は、全国規模の大会で好成績を挙げており、肥育(※1)技術の高さなどが評価されています。山口県では、平成29(2017)年に開催される和牛のオリンピック「第11回全国和牛能力共進会」での日本一を目指して、やまぐち和牛のブランド力向上を図る取組を進めています。この事業を担当する畜産振興課の三宅俊三(みやけ としみつ)さんにインタビューしました。

ちょるる

やまぐち和牛ブランド力アップ事業

「やまぐち和牛」はおいしさで有名とお聞きしましたが、平成29(2017)年開催の「第11回全国和牛能力共進会」での日本一を目指して、ブランド力向上に取り組んでいるそうですね。

やまぐち和牛の飼養の様子の写真やまぐち和牛の飼養の様子

三宅さん「やまぐち和牛」は、大阪、兵庫などの関西地域や福岡を中心に出荷されていますが、出荷頭数が少ないことなどから、他の銘柄牛に比べて認知度はあまり高くないんです。そこで、全国の肉用牛関係者が最も注目する「第11回全国和牛能力共進会」で「肉牛の部」での日本一を目指し取り組んでいます。前回大会では、「脂肪の質賞(※2)(特別賞)」を受賞し、おいしさ日本一との評価を得ていますので、関係者一同、頑張っているんですよ。

目標に向かって、生産者の皆さんは、どのように取り組んでおられるのですか?

三宅さん昔から、良い肉用牛を育てるには、子牛の能力、給与飼料、飼養環境の3つが重要といわれます。肉用牛農家は良い子牛を導入し、良い飼料と水を与え、ストレスのない環境で育てることに力を注いでいます。「肉牛の部」での日本一を目指して、優秀な出品候補牛の生産を増やし、出品牛の選抜率をアップさせるため、県では、交配対象の雌牛の導入・保留(※3)への支援や、指定種雄牛(父牛)との交配を支援するなどの取組を行っています。今後開催される山口県畜産共進会、やまぐち和牛品評会、肥育技術研究会などを通じて、より一層、ブランド力の向上を図っていく予定です。


「全国和牛能力共進会」で日本一となって、山口県の和牛生産がもっと盛んになるといいですね! 県内には他地域では飼養されていない肉用牛がいるとお聞きしたのですが。

第10回大会への出発式の様子第10回大会への出発式の様子

三宅さん県内で飼養される肉用牛は、代表的な黒毛和種をはじめ、交雑種(※4)や乳用種の他に、本県でしか飼養されていない地方特定品種の「無角(むかく)和種」や、天然記念物の「見島(みしま)ウシ(※5)」がいます。無角和種は、和牛独特の風味を持つ赤身が特徴で、消費者の健康志向の高まりからヘルシーな牛肉として注目されています。また、和牛のルーツといわれる見島ウシと、ホルスタイン種(乳用牛)の交配により誕生した「見蘭牛(けんらんぎゅう)」は、赤身に適度な脂が入った霜降り肉が特徴で、こちらも人気があります。


 見島ウシの放牧の風景の写真

見島ウシの放牧風景

無角和種の雌牛の写真

無角和種の雌牛


今にもおなかが鳴りそうですね。

三宅さん山口県には、黒毛和種をはじめ無角和種や見島ウシなど、多彩な肉用牛が飼われています。他では食べることのできない山口県産牛肉を味わいに、ぜひご来県ください。

「やまぐち和牛」これまでの歩み

  • ◇第8回全国和牛能力共進会(平成14(2002)年9月、岐阜県)
  • 3位入賞、「脂肪交雑賞(※6)(特別賞)」受賞
  • ◇第9回全国和牛能力共進会(平成19(2007)年10月、鳥取県)
  • 2位入賞、「歩留(ぶどまり)賞(※7)(特別賞)」受賞
  • ◇第10回全国和牛能力共進会(平成24(2012)年10月、長崎県)
  • 「脂肪の質賞(特別賞)」受賞

  • ※1 食肉用として、穀物や稲わらなどの飼料をたくさん与えて牛を太らせること。本文※1へ戻る
  • ※2 肉のおいしさには、脂肪中の不飽和脂肪酸の割合が大きく影響しており、本県の出品牛3頭の平均値が他県に比べて最も高かったことから受賞した。本文※2へ戻る
  • ※3 子牛の生産者が、成牛(おとな)になるまで継続して飼育すること。本文※3へ戻る
  • ※4 発育や肉質の向上などを目的に、品種の異なる牛を交配して生まれた牛。(代表例:黒毛和種と乳用種の交配)本文※4へ戻る
  • ※5 萩市沖の日本海に浮かぶ「見島」で古くから飼育されている牛。離島であるため、外国種の影響を受けることなく、日本の在来牛の姿を伝えていると考えられている。昭和3(1928)年に「見島ウシ産地」として国の天然記念物に指定。一時は30頭近くまで激減したが、熱心な保護の取組により、現在は80頭ほどまで回復している。本文※5へ戻る
  • ※6 牛肉などの霜降り度合いを「脂肪交雑」といい、本県の出品牛3頭の平均値が他県に比べて最も高かったことから受賞した。本文※6へ戻る
  • ※7 出荷した牛(枝肉)から市販の精肉(お肉)がどの程度採れるかの割合を「歩留」といい、本県の出品牛3頭の平均値が他県に比べて最も高かったことから受賞した。本文※7へ戻る

●山口の和牛を楽しめるイベントが開催されます。

無角和牛まつり (阿武町役場ホームページ)
  • 期間:10月19日(日曜日)から11月16日(日曜日)まで
  • 場所:道の駅阿武町(阿武町奈古)
周東食肉フェア ((一社)山口県観光連盟ホームページ)
  • 日時:11月23日(日曜日・祝日) 10時から15時30分まで
  • 場所:周東ふれあい広場(岩国市周東町下久原)

関連リンク

ページの先頭へ戻る



ページの先頭へ