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2014年7月25日号 vol.276
気になる山口 ここが知りたい!!

全国的に人気の高い山口県の日本酒。その出荷量は、4年連続で伸び続けています。山口県では現在、酒米の需要拡大に応えようと「やまぐちの酒米緊急生産拡大支援事業」に取り組んでいます。この事業を担当する農業振興課の吉長健嗣(よしなが けんじ)さんにインタビューしました。

ちょるる

やまぐちの酒米緊急生産拡大支援事業

山口県の日本酒、全国的に人気ですね!

吉長さん全国的に見ても日本酒全体の出荷量は減少傾向にある中で、吟醸酒、純米酒などの「特定名称酒」というカテゴリーの出荷量がよく伸びています。こうしたお酒は、大量生産でなく手造りで醸造される杜氏(とうじ)の技が光るお酒で、山口県内にはこうした技術を持つ蔵元がまだまだ残っているんです。その醸造工程で使われる米には、麹(こうじ)米(※1)、酒母米(※2)、掛け米(※3)があり、通常、掛け米が全体の約7割を占めます。掛け米まですべて山口産なのが、蔵元のこだわりなんですよ。

県オリジナル酒米品種「西都の雫」が実る田の写真県オリジナル酒米品種「西都の雫」が実る田

その酒米の確保が、なかなか困難だと聞きました。

吉長さんそうなんです。酒米は、日本酒の品質を決める鍵で、県内では山田錦や県オリジナル酒米品種「西都の雫(さいとのしずく)」を生産していますが、山口県酒造組合の要望量に応えるには、現在の倍の生産量が必要です。平成25(2013)年の供給実績は約240トンですが、平成27(2015)年にはこれを500トン以上にしたいと取り組んでいます。全国的な需要の高まりから種子の確保も困難ですが、生産者の確保や栽培技術の指導も課題なんです。食用米ならば、農家が作りやすいよう品種改良されていますが、例えば山田錦は、昭和初期ごろに育成された品種で、現在の機械化された農作業に向いているとはいえません。しかし50年以上たった今でも酒米としての評価が高い米なんです。山口市徳地(とくぢ)は、県内産の山田錦の約6割を生産しています。20年以上かけて栽培のノウハウを蓄積してきたこの産地の技術を生かし、技術指導の強化に取り組むことにしています。


酒米の生産拡大策が功を奏して、県内の特色ある蔵元が一層元気になるといいですね。

杜氏の作業の様子

杜氏の作業の様子杜氏の作業の様子

吉長さん昨今の日本酒ブームで、県内には、酒造りを再開した蔵元や2代目、3代目が活躍する蔵元もあります。通常、経営者と杜氏は分業しているものですが、その両方を兼ねている若い後継者もいて、首都圏や海外へも精力的に出掛け、販路拡大に取り組んでいます。酒造りに自ら取り組む彼らには、固定のファンがいるほどの人気ぶりなんですよ。


山口県の日本酒、どこで買えますか?

吉長さん首都圏であれば、東京・日本橋の山口県アンテナショップ「おいでませ山口館」があります。また「おいでませ山口館」のネットショッピングサイト「山口こだわりコレクション」でも山口県の日本酒の取り扱いがあります。人気の高さから、品切れ、品薄の場合もありますが、温かく見守り、お待ちいただけると幸せます。ぜひ、山口県の日本酒をご賞味ください。


  • ※1 麹づくりに必要なお米で、日本酒全体の2、3割を占める。麹は、デンプンを糖化させるために必要なもの。本文※1へ戻る
  • ※2 麹と米麹と水で造られ「もと」とも呼ばれる。本文※2へ戻る
  • ※3 醪(もろみ)を造るときに仕込む蒸米のこと。でき上がった酒母に麹と蒸米を加えて醪を造る。醪は、「もと」と麹と掛け米と水を加えて増量したもの。本文※3へ戻る

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