山口県では、輝く、夢あふれる山口県の実現に向けて、さまざまな取り組みを行っています。その中の一つ「やまぐちスロー・ツーリズム」について、県中山間地域づくり推進課の多山剛司(たやま たけし)さんにインタビューしました。

やまぐちスロー・ツーリズム




■夏休み、家族や仲間との思い出づくりにお薦めの情報はありませんか?
多山さん田舎暮らしを体験したり、漁師町の風景を堪能できる「農林漁家民宿」はいかがでしょう?これは、農林業や漁業を営む皆さんが本業の傍ら経営されている民宿なんですよ。地域をよく知る宿主さんに、見どころを教えていただいたり、民宿を起点に地域内を回遊する楽しみもあります。農作業体験や、一本釣りの漁業体験、ところてん作りの体験、海女漁の見学ができるところもあります。その民宿のファンになり、何度も通う方もおられるんですよ!
■なるほど!!その農林漁家民宿って、県内に何軒くらいあるんですか?
多山さん県内で今、22軒(平成25(2013)年7月現在)が開業しています。県では、開業支援の講習会の開催などを行い、マスコミでの紹介も進んだ結果、農林漁家民宿が年々増えてきました。中には、山口県にUJIターン(※)して開業された方もおられるんですよ。平成24(2012)年度には、約3,200人の利用者がありました。県外からの利用者も多いんですよ。
■農山漁村が交流で元気になるのはうれしいですね!子どもを対象に、「やまぐちの田舎で体験型教育旅行を」という取り組みも進められていますね?
多山さん体験型教育旅行を誘致する活動「子ども農山漁村交流プロジェクト」が、農林漁家民宿などを中心とした地域の皆さんによって行われています。首都圏からの修学旅行も受け入れています。子どもたちは、ホームステイをしながら、子ども歌舞伎体験や、魚のさばき方体験、漁船での体験航海、ダイコンの収穫体験、カヌー体験など、その地域ならではの体験交流プログラムに挑戦したり、地域の方との心温まる交流を通じて、実にたくましく成長するんですよ!この活動は、長門市の俵山(たわらやま)・仙崎・通(かよい)、萩市、阿武町、岩国市やましろ地域、周防大島町の7カ所で実施しています。子ども会の活動などでもぜひご利用ください。
■子どもたちの声や、受け入れた地域の皆さんの反応はどうですか?
多山さん子どもたちからは、「体験を通じて自立性や意欲が高まった」とか、「魚嫌いだったけれど、自分で釣り、さばいたことで食べられるようになった」という声などが届いています。受け入れ側の地域の皆さんは中高年齢層の方が多く、ホームステイの後で子どもたちと手紙のやりとりが始まり、「新しい孫ができたようだ」といった喜びにつながっているようです。各種体験プログラムは、「やまぐちスロー・ツーリズム」のホームページでもご紹介しています。この夏の思い出づくりに、ぜひ農林漁家民宿や体験交流プログラムをお役立てください!
※ Uターンは、出身地に帰って暮らすこと。Jターンは、出身地の近隣地域に帰って暮らすこと。Iターンは出身地に関係のない地域に移住すること。