ちょるる本部長も応援!!「頑張っちょる山口県人」

みんな、元気?!山口県PR本部長の「ちょるる」だよ。これから、毎月、第2週目の配信号で、「頑張っちょる山口県人」を紹介するよ。今回は岩国市へ出張して「岩国伝統建築協同組合」代表理事の中村雅一(なかむら まさかず)さんに、突撃インタビューだよ!!

ちょるる本部長

第1回 錦帯橋を守っている皆さん

ちょるる本部長

こんにちは!!岩国伝統建築協同組合って、どういう組合なの?

一般住宅の建築などを専門とする大工が集まった組合だよ!(「岩国伝統建築協同組合」の中村さん)

中村さん錦帯橋(きんたいきょう)の「平成の架け替え」に向け、岩国市の大工が集まって1999(平成11)年に設立した組合だよ。普段は一般住宅の建築や増改築の仕事をしているんだ。平成の架け替えは、2001(平成13)年から2004(平成16)年にかけてのこと。組合の一番の目標は、その平成の架け替えから20年後の架け替えに向け、技術の後継者を育てることなんだよ。

ちょるる本部長

えーと…、じゃ、9年後には、錦帯橋をまた架け替えるの?!

錦帯橋の架け替え技術は、家造りで身に付けるもの。でも、今はそれを学び、生かす機会が減っているんだ。

中村さんその予定だよ。錦帯橋は木造で屋根もないから、雨などで腐食が進むんだ。5つの橋から成る錦帯橋は300年以上前に架けられ、何度も架け替えられているけれど、特に中央の3つのアーチ構造の橋は江戸時代には約20年ごとに架け替えていたんだよ。でも、平成の架け替えは約50年ぶりだったので、経験した大工は1人しかいなかったんだ。20年で架け替えるのは、技術の伝承の面でも、いいことなんだ。それに錦帯橋架橋に必要な技術って、昔は一般住宅を造る中で自然に身に付けたものだけど、今、一般住宅の建築は工場で作られた部材の組み立てがほとんど。今は大工本来の技術を習い、生かす機会が激減し、伝統技術の伝承が難しい時代なんだ…。

ちょるる本部長

そうだったんだ…。あのね、教えてほしいんだけど、錦帯橋って何がすごいの?!

これが大棟木。石橋だと「キーストーン(要石)」の部分に当たるんだ。

中村さん錦帯橋創建当時、木造で長さ30メートルひとまたぎの橋は技術的に難しいとされていたんだけど、錦帯橋の場合は、その長さが約35メートルもあるんだ。桁(けた)という真っすぐな部材を両側から各11本5列、少しずつずらしてアーチを造り、桁の間には楔(くさび)を入れて勾配をつくったもので、それ自体は木造建築の伝統的な技術の応用で造っているんだよ。錦帯橋の特長は、両側から伸びた桁の中央に要となる大棟木(おおむなぎ)を入れ、桁などの部材をしっかりつなぎ合わせたことで、これは石橋のキーストーン(要石(かなめいし))の原理と同じ工法だと分かったんだ。しかも、木造橋は年を経るとアーチの高さが沈下するので、それを最初から考えて大棟木の長さを決めなきゃいけない。それは経験を積んだ大工でも難しいこと。国内外の橋の研究者は、錦帯橋は、木造橋では世界的に他に例がない独創的なアーチ構造だって、言っているんだよ!!

ちょるる本部長

へーっ!!世界的に他に例がないなんて、すごいことだね。中村さんは、架け替えに関わって、どんなことを思ったの?

昔の人はなぜこう造ったのか。何でも理由があるんだ!

中村さん昔の人の技術の高さだね。江戸時代の図面も残っているけれど、単に図面通りには造っていないんだ。例えば、橋板は勾配をわずかに付けて少しずつ厚みを変えながら造っている。それは雨水がたまらないよう、現場で工夫したんだね。昔の人は、なぜこう造ったのか。考えてみると、何でも理由があるって分かったんだ。

錦帯橋を渡るちょるる本部長
ちょるる本部長

うーん。錦帯橋って、すごい!!錦帯橋の一番の魅力って何?

家の建築とか増改築とか普段の仕事で多くの経験を積むことが、伝統技術の伝承、そして錦帯橋を守ることにつながるんだ。

中村さん架け替えることで、300年以上受け継がれた技術を継承し、それによって錦帯橋を未来へと守れること。そのためにも大工は、普段の仕事を通じ、技術を継承しなきゃならない。組合では、技術継承の重要性と、その厳しい現状を知ってもらおうと、イベントや学校での模型組み立て体験を行ったり、錦帯橋の世界遺産登録へ向けた活動に参加したりして、頑張っているんだ。多くの皆さんが岩国の錦帯橋を見に来て、下から構造を見上げ、昔の人に思いをはせてくれるとうれしいなあ…。ちょるる、応援よろしく!!

ちょるる本部長から、
みんなへメッセージだよ!!

ちょるる本部長

11月11日(日曜日)に早稲田大学の大隈記念講堂で「錦帯橋シンポジウムin江戸」が開催されるよ!中村さんはパネリストとして話をするんだって。東京近郊の人は、ぜひ聴きに行ってね。そして、岩国に来て錦帯橋を渡って、300年以上受け継がれてきた伝統技術の素晴らしさを感じてみてね!これからも頑張って!!岩国伝統建築協同組合の皆さん!

岩国伝統建築協同組合の
中村さんのおススメ逸品

岩国寿司

岩国寿司

やっぱり岩国寿司(ずし)!!押し寿司をたくさんの人に一度に振る舞え、彩りよくたくさんの具が味わえるところが魅力だね。ぜひ、召し上がってください!!

▲このページの先頭へ