応援します!「山口ふるさと大使」

山口県では、県外で活躍中の本県にゆかりのある方に、「山口ふるさと大使」へ就任いただき、全国に向けた、さまざまな魅力のPRにご協力いただいています。毎月、第2週目の配信号で、「山口ふるさと大使」が語る山口県の魅力をご紹介します。

第14回 映画監督:佐々部清(ささべ きよし)さん

佐々部清さん

1958(昭和33)年下関市生まれ。明治大学文学部演劇科、横浜放送映画専門学院(現在の日本映画大学)を卒業後、映画・テレビドラマの助監督を経て、2002(平成14)年に映画『陽(ひ)はまた昇る』(日刊スポーツ映画大賞 石原裕次郎賞、日本アカデミー賞 優秀作品賞を受賞)で監督デビュー。『チルソクの夏』で、2003(平成15)年に日本映画監督協会新人賞、2004(平成16)年に新藤兼人(しんどう かねと)賞を受賞。2005(平成17)年、『半落ち』で日本アカデミー賞最優秀作品賞・優秀監督賞・優秀脚本賞を受賞。昨年には、『日輪(にちりん)の遺産』『ツレがうつになりまして。』を監督。

ふるさと一言Q&A

Q.ふるさと下関市の好きな場所は? 『チルソク(※1)の夏』や『カーテンコール』に登場する、茶山(ちゃやま)通りから入った古い長屋の辺り。自分が生まれ育ったところで、原風景の中の原風景です。
Q.他県の方にお薦めの山口県の観光地は? (映画『四日間の奇蹟(きせき)』にも登場する)角島(つのしま)灯台。日本中行った中で、あんなにきれいな灯台は、見たことないですね。日が暮れて、あの光の下で海を見ると、人生観とか、変わってくると思いますよ。
Q.帰郷すると食べたくなる物は? (JR下関)駅の立ち食いうどんと、川棚温泉の「瓦そば」です。
Q.山口県のおみやげといえば? 巌流島(がんりゅうじま)から名をとったどら焼き。撮影時、そのいい甘さがスタッフにとても好評でした。

関門海峡(火の山展望台より)
関門海峡(火の山展望台より)
角島灯台
角島灯台
「四日間の奇蹟」礼拝堂ロケセット
「四日間の奇蹟」
礼拝堂ロケセット
瓦そば
瓦そば

同じ下関市出身の俳優・松田優作(まつだ ゆうさく)(※2)さんを尊敬されているそうですね。

佐々部さん最初はビジュアルの格好良さに憧れ、大学の卒業式には、優作さんの格好をまねた姿で出たほどです。映画の世界に入ってからプライベートでお会いする機会があり、映画についてこれほど熱く語る人がいるだろうか…と、映画へのぶれない思いを貫く姿も格好いいと思うようになりました。同じ下関出身というのは自慢ですね。

佐々部監督も出演された、昨年の周南市での「周南映画祭」では、松田優作さんをテーマにしたトークショーがありましたね。

佐々部さん周南映画祭のスタッフのみんなとは仲間で、僕は1回目から関わり、優作さんをやろうよ、とずっと言ってきて、3回目の昨年、松田美由紀(まつだ みゆき)さんが出演してくださったんです。その映画祭では、脚本公募で松田優作賞の創設に向けて動いているようですよ。

なぜ下関で映画を撮ろうと思われたのですか?

佐々部さん『チルソクの夏』の脚本は、助監督時代から10年ぐらい持ち続けていて、自分の原風景である下関を映像にしないと次に進めない気がしていたんです。あの脚本は僕の妹が実際に体験し、韓国の人と文通していたことをモチーフに膨らませたものです。父が1991(平成3)年に亡くなり、僕は葬式を出すため下関に帰って、小学校低学年まで住んでいた長屋を久しぶりに歩いたとき、思いついた脚本なんです。僕は高校のころ、反抗期で父とは口を利かず、でも、大学進学のとき、両親の生命保険を担保にして学費を捻出してくれたと後で母から聞いて…。あの映画は父へのオマージュ(※3)でもあるんです。だから主役の父親役は、どうしても下関出身の人に演じてほしくて、最初から山本譲二(やまもと じょうじ)(※4)さんをあてがき(※5)したんです。

佐々部監督の映画には、県内各地のたくさんの皆さんが協力されていますね。思い出深い逸話を教えてください。

佐々部さん『チルソクの夏』、『カーテンコール』と続けて下関で撮った後、協力してくださった皆さん200人と一緒に打ち上げをしたんです。下関フィルム・コミッションの会長だった市長や、普段は反目し合っている商売敵同士の人とか、いろいろな立場の人が、輪になり、肩を組み、向き合って、『チルソクの夏』で使った「なごり雪」を一緒に歌った、あの光景は忘れられないですね。

山口ふるさと大使として、一言お願いします!

佐々部さん僕は地方発信型の監督のようにいわれ、地方での映画上映と講演に呼んでいただくことが多いんです。そのときには、必ず「おいでませ山口へ」と言っているんですよ。そして今年は、『チルソクの夏』を制作した年から10年。7月に『チルソクの夏』を久しぶりに下関で上映しようという話が進んでいます。できれば出演していた俳優も呼びたい、ロケ地も回ってみたい、と思っています。また、いつか萩でも映画を撮ってみたいですね。どうぞ楽しみにしていてください。

  • ※1 チルソクとは、韓国語で七夕の意味。
  • ※2 俳優。下関出身。1989(平成元)年死去。妻は女優の松田美由紀さん。
  • ※3 献辞。
  • ※4 歌手。下関出身。山口ふるさと大使。
  • ※5 出演者を想定して脚本を書くこと。

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