「やまぐち就農支援塾」をご存じですか?どんな内容なのか知りたくて、県農林総合技術センター農業研修部(県立農業大学校)の山根憲資(やまね けんじ)さんにインタビューしました。

やまぐち就農支援塾





■「やまぐち就農支援塾」って、どういうものなんですか?
山根さん県内での新規就農を促進するため、本格的に農業に取り組みたい方を対象に、短期間、通いながら基礎から農業を学ぶ体験型の研修です。現在、「短期研修」をはじめ、「入門研修」「集落営農法人研修」「担い手養成研修」という3つのコースがあります。
■中でも現在、5月からの「入門研修」の研修生を募集中だそうですね?
山根さんはい!入門研修は、仕事などのために平日の受講が困難な方を対象に、休日に開催するものです。平成23年度は「年間コース」として、「野菜Iビギナー(定員15人・年15回)」、「野菜IIセミプロ(定員10人・年15回)」、「果樹(定員10人・年12回)」の3つを設けました。開催は原則日曜日、10時から15時30分までです。
また、平成23年度から新しく「2日コース」として、「夏秋野菜(定員15人)」、「秋冬野菜(定員15人)」を年1回、それぞれ5月と8月の土曜日と日曜日に行います。
■年間コースの「野菜Iビギナー」と「野菜IIセミプロ」は、どう違うのですか?
山根さん「野菜Iビギナー」は、農業経験はほとんどないけれども、今後自分で野菜を育てて100円市などで販売しようという方が対象です。サツマイモやスイートコーンなどの作物の植え付けから栽培管理、収穫までを、講義と実習を通して学びます。
一方、「野菜IIセミプロ」は、農業経験はある程度あるけれど、もっと高品質な野菜を販売できるようになりたい方が対象です。作物は、ナスなどの夏秋野菜や、タマネギなどの秋冬野菜。具体的な課題を講師と相談しながら、ご自身の栽培技術を高められます。
■なるほど。まさにビギナーとセミプロですね!年間コースの「果樹」では、どんなことを学べるのですか?
山根さん山口県で多く栽培されているミカンやブドウ、ナシ、カキなどの栽培技術を学べます。果樹栽培で大事な剪定(せんてい)や摘果(大きく高品質な果実を育てるため、いいものだけを果樹に残し、ほかは間引くこと)、肥料のやり方などの技術を学びます。農業大学校にあるさまざまな品種の果実を食べて特徴を知り、自分の栽培に役立ててもらうことも行います。
■新設された「2日コース」はどんなコースなのですか?
山根さんこの就農支援塾には例年、定員を上回る受講希望者があり、選考の結果、受講できない方がおられます。それで、何とか受講機会を増やしたいと、農地を所有されている方で野菜の栽培技術習得に関心の高い方を対象に新設したのが、2日コースなんです。夏秋野菜はスイカやカボチャ、キュウリなど。秋冬野菜はキャベツや白菜、タマネギなど。種まきを中心に栽培の基礎知識やポイントを2日間の講義と実習を通じて学べます。
■要望を受けて、いろいろと展開されているんですね!受講生の受講後の様子はいかがですか?
山根さん受講生は定年を前にした方が多く、受講後、本格的に農業を始められた方も少なくありません。その他、受講後に新規就農された20代の方、もっと本格的に学ぼうと地域のJAの営農塾を受講された方もおられます。また、受講生同士のつながりも続いて相談し合ったり、受講後も大学校を訪ねてくださる方もおられたりして、とてもうれしいですね!今後も要望に応じてコースを充実させていきます。農業を本格的に始めたい方、どうぞご応募ください。申し込みは4月15日(金曜日)必着です。詳しくは県農林総合技術センター農業研修部へお問い合わせください。
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※第2週は『応援します!「山口ふるさと大使」』を配信することとしておりますが、3月25日配信号の中止により、内容を変更しています。