2010年1月22日Vol.182山口県広報広聴課

山口県発信!これに注目!

 山口県では、「住み良さ日本一の元気県」の実現に向けて、さまざまな取り組みを進めています。そうした取り組みの中から特徴あるものを取り上げ、毎月第4週目の配信号で、県の担当者が紹介していきます。

生涯現役社会づくり学会と連携した取り組み:県長寿社会課

中尾さん
注目

 山口県は、全国に比べて約10年早いペースで高齢化が進み、県民のおよそ4人に1人が65歳という本格的な高齢社会を迎えています。県では、高齢になっても生涯を通じてさまざまな分野で生き生きと活躍できる「生涯現役社会づくり」を「生涯現役社会づくり学会」などと連携して進めています。他県に例を見ない、その連携による取り組みについて、県長寿社会課の中尾雄二(なかお ゆうじ)さんに聞きました。


山口県は、全国に比べて約10年早いペースで高齢化が進んでいるそうですね?

[中尾さん]
そうなんです。2008(平成20)年10月1日の高齢化率(※1)は、全国平均が22.1%であるのに対し、山口県は26.9%で全国4位と4.8ポイントも上回っています。本県が全国平均22.1%と同じ水準だったのは、約10年前なんです。また、65歳以上の単身世帯率が2005(平成17)年には11.2%で全国4位、2025(平成37)年には17%で全国3位になると予測されています。つまり、今後、生活に支えを必要とする人が増えるなど、地域福祉の担い手がより一層求められると考えられます。
そこで、豊富な知識や経験、技能を持つシニアの皆さんに、さまざまな分野で、積極的に地域社会に参加していただき、主役として、また、担い手として、活動していただく「生涯現役社会づくり」に取り組んでいるわけなんです。これは、生きがいや健康づくりなどにもつながります。
中高年世代の皆さんにも、今から地域社会への参加について考えてみませんかと提案しているんですよ。


どうして中高年世代から…なのですか?

[中尾さん]
特に会社などで働いている方は、仕事中心の生活で地域での付き合いが少なく、定年退職後に地域で何か始めようと思っても、急には何をどうすればいいか分からず、一歩が踏み出せない場合が少なくありません。そこで、退職までに時間がある40代ぐらいから考えはじめ、取り組んでみませんかと呼び掛けることにしたのです。



その「生涯現役社会づくり」に向けて連携している「生涯現役社会づくり学会」って、どのような目的でつくられたのですか?

企業での退職準備セミナーの様子
[中尾さん]
はい!「生涯現役社会づくり学会」は、研究者や地域活動家、行政、関係団体、企業等が参加し、高齢者・中高年の生きがいや健康づくり、社会貢献活動などについての調査研究や支援活動を行い、その成果やノウハウを県内外へ発信しようと、2004(平成16)年に設立された団体です。事務局は山口県立大学にあります。


学会は、これまでどういう取り組みを行っていますか?

『シニアの地域デビュー応援ガイド』表紙
[中尾さん]
企業での退職準備のセミナーなどに活用していただいている『シニアの地域デビュー応援ガイド』の作成や、「オパール(※2)プロジェクト」の募集などを行っています。


オパールプロジェクトの募集とは、どういうものなんですか?

「松尾山をよくする会」の取り組み
[中尾さん]
シニアグループなどに、地域貢献に関する企画提案「オパールプロジェクト」を募集し、優れた企画提案に対して、学会からアドバイザーの派遣や、経費の一部助成などの支援を行い、シニアの地域貢献活動を促進する事業です。
今年度採択した一つ、防府市の「松尾山をよくする会」の企画は、地域の里山を花木の植樹などにより自然散策できる山にして、ふるさとの歴史・文化への関心を高めようというものです。実は、この地区では採択後、昨年夏の豪雨で大きな土砂崩れが発生しました。予想外の事態に計画どおりに進めることができるか悩まれたものの、花木を植樹することで災害に遭われた人たちを力づけようと、予定通り取り組むことにされたんですよ!
また、昨年度採択したグループの一つ、周南市の「ふれあいの森なんでも工房」では、シニアグループの皆さんが、荒廃した土地に自らの手でログハウスなどを造り、市民の交流拠点として整備されています。オパールプロジェクトでは、新たに建設した食工房で交流活動を行う企画を提案され、学会の支援により、こんにゃくづくりや豆腐づくりなどを通した都市住民との交流活動が実現しました。



ふれあいの森なんでも工房、わたしも何度かお邪魔しています!竹とんぼ・陶芸・ピザ作りの指導も全てボランティア!子どもも大人も楽しめる素晴らしい所ですね!

「ふれあいの森なんでも工房」の取り組み
[中尾さん]
ええ!全国に誇れる取り組みだと思います。
また、生涯現役社会づくり学会のホームページには、「活動を始めたいけれど拠点となる場所がない」という方のために、地域活動などに活用できる、休校になった学校などを網羅した「やまぐち地域資源バンク」が掲載されています。ぜひご活用ください!


  • ※1 高齢化率 総人口に占める65歳以上の人口の割合
  • ※2 オパール(OPAL) Older People with Active Lifestyle の頭文字をとったもの。「活動的なライフスタイルを実践している高齢者」を意味するアメリカのシンクタンクによる造語。