2009年12月25日Vol.180山口県広報広聴課

山口県発信!これに注目!

 山口県では、「住み良さ日本一の元気県」の実現に向けて、さまざまな取り組みを進めています。そうした取り組みの中から特徴あるものを取り上げ、毎月第4週目の配信号で、県の担当者が紹介していきます。

山口県ふるさと産業振興条例に基づく取り組み:県商政課

井上さん
注目

山口県では、地産・地消を進めることにより、県内で生産活動やサービスの提供を行うすべての産業(ふるさと産業)の振興を図っていこうと、昨年12月、県議会議員の提案による「山口県ふるさと産業振興条例」が全国で初めて制定されました。この条例に基づく取り組みについて、県商政課の井上光宏(いのうえ みつひろ)さんに聞きました。



「山口県ふるさと産業振興条例」って、どういうものなんですか?

「ふるさと産業フェスタin下関」まるごとやまぐちキャラクターが地産製品を紹介
[井上さん]
近年、海外からの安い商品の輸入が増えたり、地域間競争が激しくなったりするなど、県内産業の環境は厳しい状況にあります。その結果、地域の元気が失われていくのではと心配されています。この条例は「県内には、こんな企業やこんなものを作っている所があるんだ!」と県民の皆さんに知っていただき、全産業を対象に地産・地消※1を促進し、地域を元気にしていきたいという目的で制定されたものです。
 ただし、地産・地消の取り組みは、県産品の選択を強制したり、国外や県外の製品を差別したりするものではありません。



こうした内容の条例は全国で初めてだそうですね?

[井上さん]
はい!農林水産業だけでなく、工業、サービス業、伝統工芸品作りなども含めた全産業、しかも規模の大小を問わず、すべての事業所を対象に地産・地消を進めて産業振興を図ろうというのは、全国で例のない条例なんですよ!



条例によって、どんなことが期待されますか?

「ふるさと産業フェスタinながと」農水産物・加工品の展示販売の様子
[井上さん]
まずは、どんなものが地元産なのか知って、愛着を少しでも感じていただき、じゃ、買ってみようか…と需要拡大につながっていけば、うれしいですね!農林水産物の地産・地消は、食料自給率の向上につながりますし、工業製品についても、一つの製品に多くの企業が携わっていますので、波及的な経済効果が期待できます。また、全産業の地産・地消を進めることで生産物の輸送距離が短くなり、輸送に伴って排出される二酸化炭素などが削減され、地球温暖化の防止などグローバルな効果も期待されます。



県では、これまでにどんな取り組みを行っていますか?

「ふるさと産業フェスタin山口」バンブーオーケストラに挑戦するちょるる
[井上さん]
全産業が対象となっているので、県庁内の各部局が連携をとり、積極的に取り組みを推進する体制として「山口県ふるさと産業推進振興協議会」を設置しました。また、ふるさと産業を知っていただこうと、県内4カ所で「ふるさと産業フェスタ」を開催しました。県西部では「食料自給率向上」を、東部では「地産・地消による地場産業の活性化」を、北部では「食の安心・安全」を、県央部では「やまぐちの森林づくり」をテーマに行いました。



ふるさと産業フェスタの反響はいかがでしたか?

「ふるさと産業フェスタin周南」アルミ製チェロによる演奏
[井上さん]
東部でのふるさと産業フェスタでは、「アルミ製チェロ」の演奏が行われ、大人気でした!これらは、打ち出し板金※2の高度な技術で歴代の新幹線の先頭車両の先頭部分、いわゆる「顔」を作ってきた下松市の板金加工会社が製作したものです。楽器の独特の薄い曲面は、その製作技術を駆使し、なんとハンマー1つで打ち出したもの!目を閉じて聴くと、まさにチェロの音色で、わたしも感動しました。ちなみに、下松市には、新幹線車両などを製作する大手の企業があり、さまざまな車両部品を製造する鉄道産業の集積地となっているんです。アンケートをみると「地元にこういう会社があるとは知らなかった」というフェスタの狙い通りの反響が多かったですね。
 そのほかの西部や北部、県央部でも多くの来場者でにぎわい、出展者の皆さんからも好評でしたよ。
 県内の方、県外の方にもぜひ、山口県産品には、どんな物があるのか、どんな良さがあるのかを知っていただければ、うれしいですね!


  • ※1 この条例でいう地産・地消とは、ふるさと産業により産出・提供される県産品を消費・利用すること。
  • ※2 打ち出し板金とは、金属の薄板をハンマーでたたいて伸び縮みさせ、複雑な三次元曲面などの立体形状を形作る成型法のこと。