2009年11月13日Vol.177山口県広報広聴課

「山口ふるさと大使」に聞きました

 山口県では、県外で活躍中の山口県にゆかりのある方に、「山口ふるさと大使」へ就任いただき、全国に向けた、山口県のさまざまな魅力のPRにご協力いただいています。
 毎月、第2週目の配信号で、「山口ふるさと大使」に山口県への思いなどをお聞きしています。

第6回 伊丹由宇(いたみ ゆう)さん

伊丹由宇さん

伊丹由宇さんは山口県岩国市出身、1949(昭和24)年生まれ。立教大学在学中より執筆活動を開始し、現在、音楽評論や作詞、世界紀行、食、エッセイ、小説など幅広い分野で活躍中です。雑誌『ビッグ・コミック』(小学館)では、食のコラムニストとして25年以上連載を続けています。また、『食の狩人取り寄せ帖』(集英社インターナショナル)などの食べ物関連の本をはじめ、エッセイ『うつうつとゆるゆる』(PHP研究所)、少年小説『RANMARU』(岩崎書店)など著書多数。今年5月に出版された『食の狩人こだわりの店100』(小学館)では、岩国食紀行や山口県内の飲食店なども紹介されています。


「山口ふるさと大使」に就任されて、山口県のPRの仕方などに変化はありましたか?

ワサビ漬け
[伊丹さん]
これまでも「伊丹由宇」や「唯海太(ゆい うみた)」というペンネームで山口県のことをいろんな雑誌に書いてきたんですが、「山口ふるさと大使」になって以降、山口県のことをできるだけ多く紹介していこうと、いろいろな企画を作って雑誌に持ち込んでいます。10月も、月刊誌『dancyu(ダンチュウ)』(プレジデント社)12月号で岩国市のワサビ漬けなどを紹介するため、帰郷して取材したんですよ。


伊丹さんはこれまで「食」についての取材を数多くされていますね。食に関心を持ったきっかけを教えてください。

[伊丹さん]
父が美食家で、料亭に刺身とか肉とかを注文して取っていたし、野菜や米は自分の家で作っていたので、子どものころからおいしいものを食べさせてもらって育ったんです。高校から大学時代にかけては、食に関するエッセイを読むのが大好きで…。その後、音楽雑誌にロックについて書き始め、そのうちに食べ物のこととか、自分が興味のあるいろんなことを現場へ取材に行って書くようになったんです。


そうだったんですか!伊丹さんの心に残るふるさとの「味」を教えてください。

岩国寿司と大平
[伊丹さん]
正月になると母が必ず作ってくれた「岩国寿司(※1)」や「大平(おおひら)(※2)」。そしてワサビ漬け!東京の人はワサビ漬けって言うと粕(かす)漬けを連想するけれど、山口県や島根県はしょうゆ漬けなんですよね。ただ辛いだけじゃなく、口に入れると最初は淡い甘さがあって、2~3秒するとキクーッ!(笑)。アユもいい。錦川(にしきがわ)の支流・宇佐川(うさがわ)のアユは、毎年高知県で開催される「清流めぐり利き鮎会」で平成17年にグランプリを取っているんですよ。10月に帰った時は、落ちアユや鮎焼(あいぎょう)をごちそうになって…。鮎焼って、アユをいぶして干したもので、鍋に入れても、雑煮にしても、甘露煮(かんろに)にしてもいい。自然の味がして、おいしいんですよ!


そのほか、ふるさとのことでお薦めのことというと?

錦川と錦帯橋
[伊丹さん]
最近は帰ったら錦川でカヌーに乗るのを楽しみにしているんです。錦川は堰(せき)がないから上流から下流までカヌーで下れる。水がきれいな支流もたくさんある。だから、自分のレベルに合わせて場所を選べるんですよ。カヌーで「沈(※3)」をすると、アドレナリンが体中を駆け巡って気分そう快!この前は4度も沈をして。みんなには「わざとやったんだよ!」ってカッコつけたけど、本当はね…(笑)。


ほかに山口県の食材や料理などで、県外に自慢したいものはありますか?

道の駅 萩しーまーと
[伊丹さん]
水ではなく酒で仕込んだ岩国市の珍しい酒とか、下関市の辛子めんたいことか…。来年1月発行の月刊誌 『あまから手帖』(クリエテ関西)では、道の駅「萩しーまーと」に協力してもらって萩の魚を紹介する予定です。


最後に、山口ふるさと大使として、今後の抱負をお願いします!

[伊丹さん]
ふるさとは外に出て初めて、その良さが分かるもの。山口県人はふるさとの自慢話が多くて、岩国市出身の作家・宇野千代(うの ちよ)さんのエッセイにもふるさとの自慢話が出てくるでしょ?山口県人は最初とっつきにくいけれど、いったん知り合ってしまえば面倒見がいい。僕は帰るたび、みんなが待っていてくれて、温かく迎えてくれるんです。これほどうれしいことはないですね。だから、これからも山口県の企画を作って、あちこちに売り込んでいきます。


  • ※1 3段から5段にも重ねられた華やかな押し寿司。
  • ※2 鶏肉をだしに、サトイモ・ナガイモ・シイタケ・高野豆腐・ゴボウなどを入れて煮た、汁の多い煮物風の岩国市の郷土料理。
  • ※3 「チン」と読む。転覆すること。