コンテンツ2008年11月28日Vol.154 山口県広報広聴課

県庁職場訪問-カズとゆかりのおじゃまします-

県立こころの医療センター [前編]

県立こころの医療センター 外観
 宇部市にある「県立こころの医療センター」は、県内の精神科救急医療体制を支える、県内唯一の公立精神科病院です。今年8月に施設の建て替え工事も全て完了して生まれ変わりました。新しい施設の特徴などについて知りたくて同センターにおじゃまして、事務局の山本秀樹(やまもと ひでき)主査に聞きました!
ゆかり
[ゆかり]県立こころの医療センターって、どんな病院なんですか?
山本さん
[山本さん]はい。国の法律※1で、都道府県に精神科単独の病院を設けることが義務付けられているんです。当センターは1953(昭和28)年9月に開設された県立病院静和荘(せいわそう)を前身とする県内唯一の公立精神科病院で、「県民の心の健康を支える質の高い医療の提供」を理念としています。
カズ
[カズ]こころの医療センターへと名称を変更されたのは、どういう理由からですか?
[山本さん]静和荘という名では、どういう病院なのか、よく分からないという声があったんです。そこで建て替え工事を機に名称を変えよう、「心の健康を支える」という理念から「こころ」という言葉を使おう、県内89ある精神科病院・医院の基幹病院であることから「医療センター」という言葉を取り入れようとなったんです。
ゆかり
[ゆかり]なるほど!確かに、こころの医療センターって親しみやすい名称ですね。
カズ
[カズ]施設は、まず2007(平成19)年3月に「入院棟」が完成したそうですが、施設整備に当たって配慮された点はなんですか。
入院棟の病室
[山本さん]はい。快適性・プライバシー・安全性に配慮しました。以前は6~8人の大部屋を、最大でも4人部屋にしたこと。どの部屋も窓を大きくし、各ベッドの枕元に窓を設けて開放感を得られるようにしました。また、隣のベッドとの間に、カーテンだけでなく、作り付けの家具も置くようにして他人の視線をできるだけ遮るようにしたこと。全病床の40パーセントを個室にし、各室に洋室トイレを設けたことなどです。ちょっとしたビジネスホテル風だと思います。そのほか、窓の格子をなくす代わりにガラスを強化するなど快適性と安全性の双方に配慮しました。
ゆかり
[ゆかり]「外来棟」は今年8月に完成したばかりだそうですね。そのコンセプトは?
[山本さん]「来院しやすく、受診しやすい環境づくり」です。ユニバーサルデザイン※2はもちろん、さまざまなことに配慮してあるんですよ。ご案内しましょう!
【事務局室からエントランスホールへ移動】
ゆかり
[ゆかり]このエントランスホール、とても明るいですね!あっ、中庭があるんですね。
光庭
[山本さん]はい。この庭は建築用語で「光庭(ひかりにわ)」といって、四方にはガラス越しに、エントランスホールや薬局待合、外来待合、廊下、医療相談室などを配しています。エントランスホールや待合は「吹き抜け」になっており、2階の高さからガラスを通して光庭から光が差し込んでくるので、本当に明るいですよ。
カズ
[カズ]光庭はウッドテラスになっているし、病院の内装にも木がたくさん使われていて、ぬくもりや安らぎを感じられる空間になっているんですね。
[山本さん]そのほかに、特に思春期の患者さんには、プライバシーの確保に配慮した専用の待合室を設けています。
カズ
[カズ]外来棟と入院棟との間にも、広い中庭があるんですね!
[山本さん]はい!ウッドデッキになっている広い中庭をぐるりと囲むように通路がめぐっていて、ちょっとした散歩コースになっているんですよ。さあ、中庭へどうぞ!
中庭の様子
ゆかり
[ゆかり]わーっ、これは気持ちいい、すてきな中庭ですね!ベンチやテーブルもあるし、ハナミズキなど植栽もいろいろあって季節の花々が楽しめそう。あれ…?中庭に面した一角に、カフェのようなおしゃれなスペースがあるんですね?
[山本さん]はい!そこは、患者さんが運営する喫茶のスペースです。これはデイケアの一環で、家族の方たちのサポートを受けて行っているんですよ。
ゆかり
[ゆかり]へーっ!素晴らしい病院に生まれ変わりましたね。

次回は、県立こころの医療センターの特徴的な取り組みなどをご紹介します。お楽しみに!

  • ※1 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律
  • ※2 高齢者や障害のある人などを含む誰もが、はじめから利用しやすいように配慮を行うという考え方

県立こころの医療センター [後編]

中庭の風景
 県の基幹精神科病院として質の高い医療の提供を目指し、診療体制を整えてきた「県立こころの医療センター」。センターで行っている診療について、同センター事務局の山本秀樹(やまもと ひでき)主査に聞きました!
ゆかり
[ゆかり]今年8月の施設の建て替え工事完了後、新しく始めた取り組みはありますか?
診察室
[山本さん]はい。今年10月から毎週水曜日に「思春期外来」を始めました。一例をあげると、精神疾患の一つに、思春期や青年期に発症しやすい「統合失調症」という病気があります。症状としては幻聴や妄想、興奮などがあり、うつ病などの感情障害も見られます。この病気はできるだけ早く的確な治療を受けることが重要なのですが、思春期の方は特に他人に知られたくなかったり、恥ずかしがったりして、初診が遅れがちです。ですから、受診しやすい体制を作ろうと、思春期外来を新設し、心理検査などを行う専門スタッフをそろえました。プライバシーの確保に配慮した専用の待合室を設けたのも、その一環です。
ゆかり
[ゆかり]思春期外来の対象となる年齢は?
[山本さん]はい。対象は主に小学校高学年から20歳ぐらいまでの方です。
カズ
[カズ]「物忘れ外来」も10月から始めたそうですね?
質の高い医療の提供を目指すCTスキャーン
[山本さん]はい。物忘れ外来では、主に老年期の方を対象とした「認知症」の診断と、記憶障害や判断力の低下といった認知症の中心となる症状や、それに伴って見られる徘徊(はいかい)や妄想といった症状への治療や助言を行います。毎週水曜日の13時30分から15時30分まで受診を受け付けています。
ゆかり
[ゆかり]専門外来は他にあるんですか?
廊下、相談受付の入口
[山本さん]はい。以前から行っているアルコール依存症外来があります。アルコール依存症は禁酒を続けていても、「ちょっとぐらいなら」と一滴でも口にしてしまうと、元のもくあみです。それを防ぐには家族の協力が大事であり、そのため、患者・家族のためのアルコール依存症家族教室を毎月第2水曜日の16時から行っています。お悩みの方はまず、アルコール依存症外来へお越しください。
カズ
[カズ]ところで、こころの医療センターには「精神科救急情報センター」が付設されているそうですね?どんなことを行うところなんですか?
[山本さん]精神科救急情報センターは、休日又は夜間等において県内の精神科救急※1に対応するところです。県下を3ブロックに分け、精神科救急患者が発生した場合、救急隊などからの連絡を受けて、そのブロック内にある精神科の輪番病院、当センターまたは山口大学医学部附属病院間の受け入れ調整を行っています。また、当センターには、急性期や重症の患者を受け入れるための「精神科救急入院棟」を、入院棟の改築に合わせ開設しています。精神科は長期間にわたって入院するというイメージがあるかもしれませんが、集中的な治療を行えば、短期間での退院が可能です。実際、当センターでは近年、患者さんの約7割から8割が3カ月以内という短期間で退院しています。
カズ
[カズ]早期に社会復帰ができる医療に取り組んでいる、ということですか?
[山本さん]はい。それは世界的な流れでもあります。センターでは、平成19年度から「社会復帰支援室」を設け、社会復帰に向けた治療計画を患者さんや家族の皆さんとともに立て、その計画に沿った医療を提供しています。また、社会復帰においては、医療だけでなく、福祉との連携も重要です。退院後も「デイケア」などの通院治療を通じて社会性を養っていくとともに、保健所や市町の関係課と連携して、訪問看護や訪問指導、援助などのアフターケアを行っています。
ゆかり
[ゆかり]デイケアでは、どんなことを行っているんですか?
デイケアラウンジ
[山本さん]看護師、臨床心理士、作業療法士、ソーシャルワーカー※2などの指導のもと、スポーツや創作活動、ゲーム、バス旅行、クッキング、カフェ店員体験など、さまざまな社会体験プログラムを行っています。
ゆかり
[ゆかり]さっき中庭に出た時に見た喫茶スペースがその一環なんですね。 社会復帰への確かな歩みを踏み出せそうですね。
[山本さん]はい。精神疾患は早期の適切な医療が大切です。当センターの外来診療は予約診療となっていますので、まずは、電話でお問い合わせください。

次回は、やまぐち総合教育支援センターをご紹介します。お楽しみに!

  • ※1 精神科疾患の急激な発症や精神症状の急変など、早急に適切な医療を必要とする精神障害患者による救急
  • ※2 社会福祉士など福祉の相談にのる職業全般


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