コンテンツ2008年9月12日Vol.149 山口県広報広聴課

おもしろ山口学

秋吉台の秋を彩る草や虫 著/庫本 正(秋吉台科学博物館 名誉館長)

晩秋の秋吉台
 秋吉台は美しい石灰岩の台地です。アキヨシアザミは秋吉台の名前がついた草花で、秋の台上に君臨する女王さまです。この草は秋吉台にしか生育しません。秋芳洞の入口にはケキンモウワラビやタチデンダといったシダ植物が生えています。すべて石灰岩が大好きで、石灰岩地にしか生育しません。陸貝の仲間にも石灰岩地にしか見られない貝がいます。ベニゴマオカタニシは宝石のように輝く真っ赤な陸貝で、森林の石灰岩柱に群がっています。
 秋吉台の中央部はみごとな草原です。この草原は、山焼きによってつくり出された草原です。草原にはヒバリやヒョウモンチョウ類、バッタなど草原性の生物が住んでおり、秋風が立ち始めると、秋の七草のオミナエシ,クズ、キキョウやハギが花をつけはじめます。夕暮れ時、平家焼けと呼ばれている夕焼けが始まります。壇ノ浦で散った平家の武将たちの魂が空を舞い、雲はたちまちのうちに血の色に変わってゆきます。真紅の光りが大地を覆うと、草原は異様な雰囲気に包まれ、人々を圧倒します。
 この夕焼けのショーが終わると、秋吉台は虫たちの世界に変わります。カンタン、マツムシ、スズムシ、コオロギたちの美声が草原を流れます。その音色は不思議に重なり合って荘厳な交響曲に聞こえます。私たちは虫の交響曲を聴くために丘を登り、最高の場所を探します。こうして虫の合唱を楽しみます。
 中秋の名月には、私たちは秋吉台に集まり、秋の七草と虫の大合唱、そして天空に輝く月を愛でます。3億年もの長い年月をかけて創り出されたカルスト台地には、自然の匠たちが季節の極みを演出します。私たちは油断せず、じっくりと自然が演じるショーを待ち続けています。



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