コンテンツ2008年6月13日Vol.143 山口県広報広聴課

おもしろ山口学

藤原義江記念館の展示品 著/武部 忠夫(海峡座主宰)

藤原義江記念館 銀のスプーン
藤原義江記念館
銀のスプーン
  関門海峡を望む下関市唐戸の紅石山(べにいしやま)の中腹に佇(たたず)む藤原義江(ふじわら よしえ)記念館。その玄関ポーチに「ナポリの海で歌っています-Fujiwara Yoshie-」と書かれたさりげない看板が置いてある。思い出深いイタリア・ナポリの海に自分の遺骨を散骨させた義江のメッセージを伝えるものである。
 記念館の中へ入ると、正面奥の義江のブロンズ頭像が迎えてくれる。彫刻家・伊東傀(いとう かい)氏の貴重な秀作である。夢に挑み続けた義江の誇らしげな姿をモチーフにしており「追憶のテノーレ」と題してある。左手の食堂室には写真などが所狭しと展示され、右手は暖炉のあるゲスト・ルームとなっている。重厚なシャンデリアの部屋に、アンティークの椅子、晴れやかな微笑みをたたえた義江の肖像画、ピアノの傍らには磨き抜かれた調度品のような蓄音機・ヴィクトローラが鎮座している。暖炉の壁には、カラフルでおしゃれなスプーンが15本あまり、まとめて飾ってある。一つ一つに「歌に生き恋に生きた」義江の思い出が秘められたコレクションだと伝えられている。義江のダンディぶりが偲(しの)ばれるグッズである。窓際の一角で眼をひくのは、母・坂田キク愛用の筑前琵琶。弾き語り、使い込まれた古楽器、小さい時から母の傍らで聞き覚えたその音色は、義江のビロードの歌声のルーツである。日本人の琴線(きんせん)を揺さぶり続けた「藤原ぶし」のふるさとは、この小さな可憐(かれん)な楽器だったのだ。
 義江の歌声が流れる室内は、華麗な雰囲気が漂っている。窓越しに関門海峡の風景を眺め、深々と椅子に身を沈めると、ナポリの海からふるさとの海に帰ってきた義江のライブを聞いているような至福のときを過ごすことができる。




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