コンテンツ2008年4月25日Vol.140 山口県広報広聴課

県庁職場訪問-ちえみとゆかりのおじゃまします-

県消防学校[前編]

県消防学校全景 1948(昭和23)年に、市町村※1が行う「自治体消防制度」が誕生して今年で60年。山口市鋳銭司(すぜんじ)にある「県消防学校」は1950(昭和25)年の開校以来、自治体消防制度を支えてきました。どんな学校なのか知りたくて、総務課の北村稔浩(きたむら としひろ)主任と、教務課の鍛冶英利(かじ ひでとし)主任教官の職場におじゃましました!
ノブ
[ノブ]県消防学校は、消防職員や消防団員などの研修施設だそうですね?
北村さん(左)と鍛冶さん
[北村さん]はい。消防職員は県内13の消防本部で採用されるのですが、消防学校は都道府県や政令指定都市で設置するよう定められています。各消防本部で採用された消防職員は、まずここで学生として寝食をともにしながら「初任教育」を受けた後、各消防本部に戻って活動するというわけです。
ゆかり
[ゆかり]そうなんですか。初任教育って、どれぐらいの教育期間なんですか?
[北村さん]昨年度までは、4月から9月までの約6カ月間でした。消防職員は、団塊の世代の大量退職に伴って多数採用しています。昨年度までのとおり初任教育を行おうとすると、各消防本部における現場活動に支障が出ることなどから、今年度から3年間は、前期と後期の二期制で行うこととしました。
期間を約4カ月間に短縮するかわりに、1日あたりの授業時間を7時限から8時限※2に増やしました。
ゆかり
[ゆかり]初任教育では、どんなことを学ぶんですか?
[鍛冶さん]大きく分けて、座学といわれる「学科」と、「実技」があります。消防は、分隊、小隊、中隊、大隊というまとまりで動きます。消火活動や救助活動はチームワークが大事で、指示・命令を受けて迅速に行動しなければならないため、実技では、集合の仕方や整列などの基本動作をしっかり身に付けることから始めます。そして、その上で、ホースの持ち方や延ばし方などを学んでいきます。学生は宿泊棟へ泊まり込んでおり、その生活も同室4人の分隊が基本です。
ゆかり
[ゆかり]消火する時のホースって、大変な水圧がかかるんでしょ。ホースを支えるだけでも体力が必要そうですね!
放水訓練
[鍛冶さん]ええ。消防職員には体力に自信のある人は多いのですが、厳しい訓練を行いますので、入校後1カ月は訓練中に倒れる人が少なくありません。一方で、しっかり訓練しないと技術のレベルが下がってしまいます。教える方としては難しいところです。
また、放水訓練の時も、ただ水をかければいいのではなく、どこに水をかけるのが一番有効か、風の向きはどうか、近くに高圧ガスのものはないかなど、瞬時に総合的に判断し、消火しなければなりません。一度に多くのことが要求されるので、最初のうちは、怒られずにできることって、まずないですね。
ノブ
[ノブ]うわーっ。厳しい世界ですね!卒業前には、学校で訓練の成果を披露する「ファイアペンタスロン大会」を行っておられるんですよね。全国の消防学校でも例を見ない消防鉄人レースの名で注目されているそうですね?
ファイアペンタスロン大会ロープ訓練
[鍛冶さん]はい!ファイアペンタスロンは五角形を意味するペンタゴンとトライアスロンを合わせた造語で、別名「消防5種競技」ともいい、本校独自のものです。第1種目は、活動服を着たままプールに飛び込んで50メートルを泳ぐ「水上訓練」。第2種目は、地上8メートルの高さに張ったロープを渡った後、地上にロープを伝わって降下する「ロープ訓練」。第3種目は、防火服を着てホースを背負い訓練棟6階まで昇り降りし、その後、標的に放水する「火災防ぎょ訓練」。第4種目は、空気呼吸器を着けて、真っ暗な部屋の中から、負傷者を探し出して安全地帯まで運び出す「救助訓練」。そして最後の第5種目は、鉄棒や平均台など9種目の障害物を走破する「障害物競走」です。
ノブ&ゆかり
[ノブ][ゆかり]す、す、すごすぎるっ…!
[鍛冶さん]私も死ぬかと思うくらい、しんどいです(笑)。この大会は、厳しい状況でも的確に判断して活動できるよう消防職員の資質を向上させることが目的です。失敗すると、減点ではなく、失格です。消火活動や救助活動は、「ちょっと」や「うっかり」では済まされません。人の生命がかかっていますし、自分が怪我でもしてしまったら隊としての活動がままなりません。完走できて感激する者、悔し涙を流す者…。応援に来られた家族にも、感動される方が多いんですよ。※3
ゆかり
[ゆかり]もしかして、教官も感動して思わず涙を…?
卒業式
[鍛冶さん]それは卒業式のときですね(笑)。私も夏に防火服を着て一緒にランニングをしたり、いろいろな苦しい訓練を共にするわけですから…。学生といっても私にとっては仲間!卒業式はやはり毎年、感激するものです。
※1  市町村の広域連合や一部事務組合の場合もあります。
※2  1時限は50分
※3  ファイアペンタスロン大会は、二期制期間中の今年度から3年間、中断されます。

県消防学校[後編]

消防学校校訓 消防職員や消防団員などの研修施設「県消防学校」。消防職員への初任教育訓練のほかには、どんな教育訓練を行っているのか、教務課の鍛冶英利(かじ ひでとし)主任教官に話を伺いました!
ノブ
[ノブ]初任教育のほかにも、消防職員の教育訓練を行っているそうですね?
潜水訓練プール
[鍛冶さん]はい。「幹部教育」や、火災の原因などを調べる火災調査科や、医学の基礎知識や応急措置などを学ぶ救急科などの「専科教育」、潜水など水難救助に必要な技術や知識を学ぶ水難救助科などの「特別教育」を行っています。
ノブ
[ノブ]消防団員への教育訓練も行っているそうですね?そもそも消防団って、どういう組織なんですか?
[鍛冶さん]市民の皆さんが仕事をしながら、地域の消防防災のためにボランティア精神で補水や残火処理など後方支援をする消防組織です。18歳で入団する人もいれば50歳を超えて入団する人もいます。また、女性の消防団員も県内にはたくさんいるんですよ!
ノブ
[ノブ]おーっ(拍手)!!そういえばこのごろ、少子高齢化や会社員の増加などにより消防団員が減っているそうですね。各地でPR活動が行われていると聞きました。今後、入団される方が増えていくといいですね。県消防学校では、消防職員や消防団員以外の方を対象にした教育訓練も行っていますか?
地震体験車
[鍛冶さん]はい。企業からの委託による社員の防災教育や、小・中学校、自治会などからの「一日入校」(事前予約が必要※)も行っています。地震体験車に乗っての地震の揺れや、煙が充満した暗い室内からの脱出体験。救助袋の使用方法など…。
ゆかり
[ゆかり]えっ…!煙が充満した室内から脱出?!大丈夫なんですか?
[鍛冶さん]煙はスモークマシンを使った無害なものなのでどうぞ安心を!その体験では、ハンカチで口を抑え、姿勢を低くし、片手で壁を伝いながら部屋から脱出することに挑戦します。ちょっと、その施設へ行ってみましょうか。

【煙体験ができる施設へ移動】

ゆかり
[ゆかり]へーっ!迷路になっているんですね!ちょっと怖いけど、体験しておくと、いざという時、落ち着いて行動できるかも…。
耐熱訓練風景
[鍛冶さん]ここでは100度近くの熱室も再現できるんですよ。入校中の学生たちは、防災服を着込んで救助訓練などを行います。そして、北側にある屋内訓練棟は、雨天時の訓練や式典などに使っています。夜間には、日中の訓練をうまくできなかった入校中の学生たちが、自主的に訓練することも多いんですよ!
ゆかり
[ゆかり]すごいですね…。消防の仕事って、やりがいがありそうですね!
[鍛冶さん]はい!!私は以前、市の消防本部で救急隊員をしていました。搬送中に、妊婦さんが急に産気づいて、私が赤ちゃんを取り上げたことがあるんですよ!その時は涙を流して感謝され、本当にうれしかったですね。そういうこともあれば、酔っ払いにやじられながら救急車で搬送したことも(笑)。
ゆかり
[ゆかり]じゃ、うれしいことばかりではなく、つらいことも…?
[鍛冶さん]もちろんです。一番つらかったのは、夜、隣で寝ていた夫の様子がおかしい、息をしなくなったという119番があり、救急車で駆けつけたところ、もうすでに呼吸停止状態で…。私は一生懸命救命措置を続けたんですが…。幼い姉妹から「おじちゃん!お父さんを助けて!!」と言われた、あの時のことは、今も忘れられません。
ゆかり
[ゆかり]……。つらいですね…。
消防士の像
[鍛冶さん]ええ。この仕事はうれしいことより、つらいことの方が多いんです。でも、人の命を助けるというやりがいがあるからこそ、続けられるんです。新任の消防職員たちも、やりがいのある仕事だと信じているから厳しい訓練にも負けず頑張っているのだと思います。彼らが一日も早く地域に貢献できるよう、一緒になって消防技術や知識の向上を図っていきたいと考えています。
ノブ&ゆかり
[ノブ][ゆかり]これからも地域の皆さんの安心・安全を守るため、頑張ってください!!
 県消防学校総務課 電話:083-986-4001


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