コンテンツ2008年1月25日Vol.134 山口県広報広聴課

県庁職場訪問-ちえみとゆかりのおじゃまします-

県中部家畜保健衛生所[前編]

県中部家畜保健衛生所外観  「家畜保健衛生所」ってご存知ですか?人間に保健所があるように、家畜のための保健所で、県内4カ所に設置されています。どのような仕事をしているのか知りたくて、山口市にある「県中部家畜保健衛生所」の藤井満貴(ふじい みつたか)次長、病性鑑定室の柳澤郁成(やなぎさわ ふみのり)主任、保健防疫課の田中昌子(たなか まさこ)技師(いずれも獣医師)の職場におじゃましました!
ノブ
[ノブ]玄関に「中部家畜保健衛生所」と「山口農林事務所畜産部」という2つの看板が掲げられていますが、事務所が同居しているんですか?
看板
[藤井さん]はい。家畜保健衛生所、略称「家保(かほ)」は、法律で都道府県に設置が義務付けられており、家畜の伝染病の発生予防やまん延防止などの業務を行っています。一方、山口県では8カ所の農林事務所に「畜産部」があります。そのうち4カ所の農林事務所畜産部に家保が併設されており、中部家保は山口・美祢の2つの農林事務所の管内を受け持っているわけです。
ノブ
[ノブ]家保ではどういう仕事をされているんですか?
病性鑑定室での細菌検査
[藤井さん]家保では「保健防疫課」のほか、畜産の生産振興などを行う「畜産振興課」に加えて、県内ではここ中部家保だけに「病性鑑定室」があります。
ゆかり
[ゆかり]ん…?病性鑑定室って?初めて聞く言葉なんですが…。
BSE検査の採材
[柳澤さん]病性鑑定室は家畜の血液検査や病理検査、微生物検査などを通じて、病気を詳しく検査・診断するところで、県内全域からの検査依頼を引き受けています。また、県内の農場で飼養中に死亡した24カ月齢以上の全ての牛のBSE(牛海綿状脳症)の1次検査も行っています。なお、食肉として処理される全ての牛については県の環境保健所が検査を行っています。
ノブ
[ノブ]1次検査ということは、2次検査もあるんですか?
[柳澤さん]はい。1次検査は、4時間弱という短時間で結果が出ます。結果が陽性であれば、茨城県つくば市にある独立行政法人・動物衛生研究所に詳しい確認検査(2次検査)を依頼します。その結果で、BSEかどうかが確認されるんです。
ノブ
[ノブ]今まで県内で発生したことは、なかったですよね?
[柳澤さん]はい。平成19年12月21日現在、これまで国内で34頭(うち死亡牛12頭)の発生が確認されていますが、県内ではありません。
ゆかり
[ゆかり]ほっとしました!ところで、家畜の伝染病には、どれぐらいの数の病気があるんですか?
[田中さん]家畜の病気の中で、獣医師や家畜の所有者が発見したら家保に届け出なければいけないものが、家畜伝染病予防法で「監視伝染病」と定められています。そのうち、BSEや高病原性鳥インフルエンザなど、感染力が強く、甚大な被害を与える「家畜伝染病」は26種類、その他にも、ワクチンで防げたり、治療が可能であったりする「届出伝染病」は71種類あります。
ゆかり
[ゆかり]そんなにあるんですか!病名を覚えるだけでも私にはちょっと…(笑)。しかも、病気によって対処法はもちろん異なるんですよね?
鶏の採血
[田中さん]はい。検査にしても、まず私たち獣医師が農場へ行って必要な材料を採取しなければならないんですが、それが病気によって、血液だったり糞便だったり鼻汁だったり、また、採血する部位一つにしても、牛は首か尻尾から、豚は首か耳から、鶏は翼から…とそれぞれ異なるんです。
ゆかり
[ゆかり]わーっ!大変!でも、興味がわいてきました。もっと詳しく教えてください!

県中部家畜保健衛生所[後編]

藤井さん、柳澤さん、田中さん 家畜伝染病への対応などについて、「県中部家畜保健衛生所」の藤井満貴(ふじい みつたか)次長、病性鑑定室の柳澤郁成(やなぎさわ ふみのり)主任、保健防疫課の田中昌子(たなか まさこ)技師(いずれも獣医師)に話を伺いました。
ノブ
[ノブ]どうして家畜伝染病が定められているんですか?
[田中さん]伝染病が広がると、農家の財産である家畜に大きな被害が出ます。この結果、畜産物の供給が左右され、県民の皆さんの食生活などに影響が出てしまうからです。
ゆかり
[ゆかり]家畜伝染病が発生したら、どう対応されるんですか?
[田中さん]素早い、しかも徹底した防疫措置が必要なので、最優先業務として、休日も関係なく即出動します。
ノブ
[ノブ]平成16(2004)年1月12日に県内で発生が確認された高病原性鳥インフルエンザも、家畜伝染病なんですよね。
抗体検査
[藤井さん]はい。あのときは、国内で79年ぶりの発生で、対応に非常に神経を使いました。前年の年末、農場の管理を担当している獣医師が異変に気付き、当所に届け出られたのが最初でした。すぐに立ち入り検査し、病性鑑定室で検査を開始。いち早く連絡してくださり本当に良かったです。
[田中さん]検査で鳥インフルエンザ陽性を確認すると、その農場に鶏卵の出荷自粛、立入制限などを要請するとともに、独立行政法人動物衛生研究所へ確定診断を依頼しました。1月12日、高病原性鳥インフルエンザと決定されると、県はすぐに防疫対策本部及び現地防疫対策本部を設置しました。発生農場を中心とした半径30キロメートルを「移動制限区域」とし、区域内の養鶏農家30戸の採卵鶏やブロイラー、生産された鶏卵などの移動を禁止、農場へ出入りする飼料運搬車両を消毒。発生農場では、鶏の殺処分・埋却(まいきゃく)処分、消毒処置などを行ったほか、農場の従業員や家族、防疫従事者の健康状態を確認。そのほか、県内の養鶏場全戸立ち入り調査などを行いました。これらの防疫措置の完了後、抗体検査やウイルス分離検査を行い、全てで陰性を確認し、国と協議の上、2月19日に、ようやく終息宣言を出すことができました。
ゆかり
[ゆかり]皆さん、そのときはとても大変だったのではないですか?
[田中さん]大変でした!防疫の対応以外にも、県民の皆さんから「学校や家で飼っている鳥は大丈夫だろうか」といった電話がひっきりなしにかかり、チャボやウコッケイなどを飼われているお宅を毎日30軒以上巡回したり…。当時の苦労を話し出すと、きりがありません(笑)。
ゆかり
[ゆかり]そのときの県の対応は、後に国などから評価されたそうですね。
[藤井さん]はい。幸いにも発生農場の1カ所だけで終息できましたから。この山口県の対応を基に検討が重ねられ、国や各県でも防疫対応が見直されました。※
ゆかり
[ゆかり]山口県では現在でも、鳥インフルエンザ対策に力を入れているそうですね?
ウイルス検査
[田中さん]はい。中部家保では養鶏場の定期的なモニタリング調査を、毎月5カ所で行っていますし、500羽以上飼っている農家からは、鶏の死亡状況を定期的に報告してもらっています。いずれも国の基準より厳しい対応となっています。
ノブ
[ノブ]最近では昨年11月に韓国で鳥インフルエンザが発生しましたね?
[田中さん]はい。そのため、月1回だった報告を週1回とし、監視を強化しています。
ノブ
[ノブ]そのほかの病気の予防についても教えてください。
牛への予防注射
[田中さん]伝染病によっては、人と同じように、牛・豚・鶏などにもワクチンの予防接種を行います。また、家畜の病気ごとに、全頭の検査や県外から導入した都度の検査など、いろいろな検査体制が決められています。検査に使う器具なども家畜によってさまざまなんです。
ゆかり
[ゆかり]あのーっ、やっぱり、注射とかって痛いものなんですか?
豚の採血
[田中さん]そりゃー痛いですよ(笑)。動物は人と違ってじっとしていてくれませんし、暴れることもよくあります。だから、例えば豚は、専用の器具で鼻を捕まえるとじっとしていてくれる性質があるので、採血するときはそのようにします。家畜も検査する獣医師も安全に確実に作業しないといけませんから、それぞれの家畜の性質にあった注意が必要です。
ゆかり
[ゆかり]なるほど!皆さんの仕事が大事だとよく分かりました!
[柳澤さん]店頭に並んでいる畜産物が農場でどのように育てられているか、知らない人が多いと思います。私たちは家畜が順調に育つためのサポートをする仕事、消費者の皆さんの食の安心・安全を守る仕事をしているのです。これからもしっかりと取り組んでいきます!

※例えば、移動制限区域は現在、半径10キロメートル以内となっています。

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