元気になるメールマガジン!! 山口きらめーる
 
目次 2005年10月28日[Vol.80]号 山口県広報広聴課
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おもしろ山口学

「はなっこりー」誕生秘話 著/岡藤由美子(県農業試験場育種開発部園芸育種グループ)

前編『はなっこりー、誕生!(1)』

側枝の伸長状況
側枝の伸長状況
 「はなっこりー」は「お年寄りや女性に向く、軽くて収穫が楽な野菜」として、県農業試験場で生まれました。中国野菜のサイシンを母親、ブロッコリーを父親として生まれた「はなっこりー」ですが、誕生するまでにはさまざまな試みが行われました。
 目標の花茎を食べる野菜を作るために、サイシンやブロッコリーの他にもいろいろな野菜を両親に使って交配しました。その組み合わせは95通り、4万以上の個体の中から選ばれたのが「はなっこりー」です。しかし、同じアブラナ科野菜といっても、サイシンはハクサイの仲間、ブロッコリーはキャベツの仲間で、簡単には一人前の植物に育ってくれません。胚珠培養というバイオテクノロジーを利用して作り出しました。さらに、味を比べるための試食は栽培している畑で、生のまま行いました。試食した中には、期待していた組み合わせなのに、苦いものや硬いものもあり、まずくてがっかりしました。そして、意外な組み合わせからほんのり甘くておいしい「はなっこりー」ができました。

 

商品となる花茎部
商品となる花茎部
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後編『はなっこりー、誕生!(2)』

出荷袋に入ったはなっこりー
出荷袋に入ったはなっこりー
 「はなっこりー」は、他のアブラナ科野菜に比べて種子が少ないため、数年かけて何とか種子を増やしました。
 次に、どうしたら農家に栽培してもらえ、多くの人に買ってもらえるか、みんなで考えました。まず、「はなっこりー」は新しい野菜なので、栽培方法を知ってもらう必要がありました。種まきの時期、肥料のやり方、収穫方法など、いろいろな試験をし、一番良い方法をまとめて、栽培してくれる農家を探しました。初めの数年は、販売にも苦戦し、続けて栽培してくれる農家はありませんでしたが、4年目くらいから、その味を気に入った農家が栽培してくれるようになりました。
 また、収穫して家庭に届くまで新鮮さを保つ工夫が必要でした。試行錯誤した結果、専用の包装袋の開発により、5日間は新鮮さが保てるようになりました。食べ方についても多くの人からアイデアをいただきましたし、種とり専用の畑もつくられました。こうして、たくさんの人の努力が実を結び、「はなっこりー」は県オリジナル野菜として知られるようになり、新聞やテレビなどでもとりあげられ大人気になりました。
 「はなっこりー」の活躍はまだまだ続きます。

 

立派に育ったはなっこりー
立派に育ったはなっこりー