平成17年6月10日号(HTML版)VOL.71
山口県広報広聴課

県庁担当者にここが聞きたい

道路建設課・菊本課長 現在、県央部の交通拠点である小郡町と山陰地域の中心都市である萩市を結び、美東町で中国縦貫自動車道と接続する地域高規格道路※「小郡萩道路」の工事が進んでいます。「私は4年前まで、その工事を担当していたんですよ。完成すれば、山陰地域と山陽地域がスピーディに結ばれ、地域活性化に大きく貢献できます」と熱く語る、山口県土木建築部 道路建設課の菊本義徳(きくもと よしのり)課長。山口県の道づくりについて、菊本課長に聞きました。

高速道路などと連携して広範囲な地域を結ぶ道路



Q. 道路は、わたしたちの生活を支える身近な公共施設ですが、県ではどのような考えに基づいて道づくりをしているのですか?

Answer
ジョイロードプラン 県では、近隣都市圏や空港などの交通拠点への移動時間の短縮(ジョイフルドライブ)と歩行者の立場に立った人にやさしい道づくり(ジョイフルウォーク)を大きな目標に掲げた構想「ジョイフルロード構想」を策定しています。
 また、この構想に基づいて計画的に道づくりを進めるため、県民の皆さんのニーズを反映して5年ごとに見直しを行う中期的計画「ジョイロードプラン(山口県の新しい道路整備計画)」を策定しています。
 現在の大きな柱は「県民参加のみちづくり」「広域交流を進めるみちづくり」「地域の自活を支えるみちづくり」「人と自然を大切にするみちづくり」の4つ。中でもポイントとなるのは、県民の皆さんのご意見をしっかり聞いて県の道づくりに反映させる「県民参加のみちづくり」です。


Q. 「県民参加の道づくり」とは、具体的にはどのようなことですか?

Answer
 道づくりに対する県民の皆さんのご意見を広くお聞きするため、県内各地で「山口県の道リレーフォーラム」を開催し、寄せられた多くのご意見を踏まえて現在の「ジョイロードプラン」を策定しました。
 また、個別の事業についても、従来は計画策定後に地域住民の皆さんにお示ししていましたが、今後は、計画の早い段階からご意見をお聞きすることが重要と考えています。
 すでにその試みとして、渋滞が激しい下関市小月地区において、渋滞緩和を図るにはどういうルートが良いかなど、全く白紙の状態からご意見をお聞きしています。


Q. 近年、公共事業予算の削減が進んでいますが、県では今後どのように道づくりに取り組んでいくのですか?

Answer
取材風景 道路整備の特徴は、道路特定財源(ガソリン税、自動車重量税など)によって整備している点にあります。財政事情が厳しい中、その使い方には一層の効率性、透明性が求められています。
 同時に、リレーフォーラムなどで県民の皆さんのご意見をお聞きしたところ、道路整備の要望はまだ非常に強いと感じました。都市部の方からは渋滞対策、中山間地域の方からは車がすれ違えないため日常生活や病院への通院に困るといった意見が多く出されました。
 そこで、従来の全国統一の道路規格を緩和し、地域の実情に応じた構造とする「ローカルルール」の導入や、既存施設の有効活用により、限られた財源を効率的に使いつつ、必要な規模で道づくりを進めていきます。
 また、全国的な取り組みとして、「空港1時間圏人口カバー率」「渋滞損失金額※」といった客観的指標(アウトカム指標)を用いて評価する「道路行政マネジメント」も始まりました。これらの指標を用いて、事業の必要性や効果を県民の皆さんに分かりやすく説明していきます。今ちょうど平成16年度の分析評価をまとめているところです。
渋滞のない場合の所要時間と実際の所要時間の差(損失時間)を費用換算したもの


Q. 交差点付近で交通量の調査をしている人をよく見かけますが、何のためにしているのですか?


Answer
交通量調査 交通量調査は、道路交通の現状と問題点を把握し、道路の計画、建設、維持修繕などについての基礎資料とするために行っています。全国規模では、約5年ごとに行っており、これを「道路交通センサス(全国道路交通情勢調査)」といいます。その中には、自動車などの交通量を調べる「一般交通量調査」や、県境などでドライバーに直接お尋ねしたり、アンケートを郵送して調査日の運行状況(移動区間など)をお尋ねする「自動車起終点調査(OD調査)」などがあります。
 今年度はちょうど「道路交通センサス」の年に当たっています。道づくりを進めていく上で大変重要な調査ですので、皆さん、ぜひご理解とご協力をお願いします!