平成15年11月14日号(HTML版)VOL.33
山口県ホームページ

 
   
 

 14人の職員のうち12人が薬剤師という「技術者集団」の薬務課。自身も薬剤師である山口県健康福祉部 薬務課の神田武文課長に、今最も気になる話題について聞きました。

 


 
Q. 薬務課とは、どんな仕事をするところなのですか?

Answer
 薬務課は県民の皆さんの生命と健康に直接関わりのある薬などについて、安全対策と危害防止の観点から取り組んでいるところです。昭和23年に設置以来ずっとこの名で、県庁の中でも名前が変わらない課はあまり他にないんじゃないでしょうか。
 薬務課の主な仕事の1つは、医薬品製造の許認可です。実は山口県には医薬品の製造メーカーが31社(医療用酸素ガス7社を含む)もあり、全国有数の医薬品の生産県なんですよ。薬務課はそうした製造メーカーへの立ち入り指導も行っており、中でも基準どおり製品が作られているかどうか原料から出荷まで逐次検証していく査察は、1品目2人がかりで約1日半もかかる大変厳しい仕事です。また、医薬品を薬局などで売ったりする場合には許可が必要で、薬務課では許可をとっているか、適正に販売されているかなどを監視しています。
 2つめは、覚醒剤やシンナーなどの薬物乱用の防止。3つめは献血の普及啓発。そのほか、温泉に関する業務もやっています。
 


 
Q. 薬物乱用防止について、山口県は今、どんな状況ですか?

Answer
「ダメ。ゼッタイ。」 薬物乱用は覚醒剤とシンナーが主で、薬物事犯のほとんどを覚醒剤が占めています。覚醒剤は人を興奮させる薬物で、多量に使うと死に至ることがあり、幻覚・妄想によって本人だけでなく第三者にも危害を加える可能性の高い非常に恐ろしいものです。
 覚醒剤乱用の歴史を見ると、昭和28年ごろ、昭和50年代についで、現在が第3期の乱用期といわれ、暴力団に加えて外国人も密売人となり、値段も安くなったことで非常に広がり、中でも中高生の乱用が全国的に問題になっています。山口県でも、覚醒剤の押収量が現在すでに昨年を超えていて、大きな問題となっています。
 また、中高生のシンナー乱用については、山口県での検挙・補導は10年前の約4分の1に減っていますが、シンナー乱用者は覚醒剤に走りやすく、特に成長期の子どもにとって成長を阻害してしまう非常に恐ろしいものです。
 こうした薬物は興味本位で一度使うとやめられなくなり、乱用をやめても何らかの刺激で突然、幻覚等が起こることがあります。薬物乱用防止の合言葉は「ダメ。ゼッタイ。」。誘いに絶対乗らないことが大事! 断る勇気が大事です!
薬物乱用の弊害

 




 
Q. 冬になると献血者が減るそうですね。県内で血液量は賄えていますか?

Answer
 冬の寒い時期になると毎年献血者が減ってしまうため、献血のキャンペーンなどを行っているんですが、インフルエンザや風邪などの流行で、どうしても献血者が減ってしまいます。
 そもそも血液製剤には「輸血用血液」と「治療用」とがあり、輸血用血液については昭和49年以降全て献血で賄われています。冬場は少し減るもののどうにか確保されていますが、もし県内で足らない場合は隣の県から取り寄せるルートが確保されています。
 また、以前は200ml献血だけでしたが、昭和61年から400ml献血や成分献血も行われるようになったことで、輸血に必要な血液量は確保されています。
 ただし、献血の有効期間は一般に21日間。そうした有効期間や血液型の問題もあり、それらの変動を見ながら、必要な量だけ頂いて必要な量だけ使おうと調整しながら献血を行っています。
 これから寒くなる季節。皆さんもどうぞ献血にご協力ください!
献血に関するお問い合わせ
最寄りの市町村窓口・健康福祉センター(環境保健所)
県薬務課 TEL 083-933-3020
山口県赤十字血液センター TEL 0120-456122
 


 
Q. 昨年話題になった中国製のダイエット健康食品の健康被害について教えてください。

Answer
 去年7月12日に中国製ダイエット健康食品の健康被害の第一報が入った後、最終的に全国で874人、県内でも5人の健康被害の届け出がありました。結局、計235品目の中国製ダイエット健康食品で健康被害が起きており、これらはほとんどの場合、輸入代行者を通じたり、自分が旅行に行ったりして買った個人輸入による購入ですので、自己責任となりますので注意してください。
 健康食品を購入するときは、どんな成分が入っているのか、安全であることを確認していただきたいですし、どうしても必要な場合は医師と相談してください。特に「ガンが治る、糖尿病に効く」というふうにうたっている健康食品は要注意。医薬品でないものは、そうした広告をしてはいけないことになっていますし、また広告に載っている医学博士のコメントも成分に関してのもので、商品そのものの紹介ではないこともあります。
 もちろん正しい健康食品もたくさんありますが、健康食品にはリスクがあることも頭に入れておいてください。健康被害が現れたときには直ちに使用を中止し、医師の診断を受けてください。個人輸入が一番危険です。県では、こういうものは買わないように、とホームページで紹介していますので、参考にしてください。
個人輸入した未承認医薬品等の健康被害事例について